15歳 人から受けいれて貰ったエピソード

不登校引きこもりカウンセラーの今野です^^
 
今回は、私が初めて「人から受け入れて貰った」という体験をした時の話をさせていただきます。

あなたは幼少期以降で「人から受け入れられる」という体験をした事がありますか?
 
私が初めて「ひとから受け入れて貰った」と感じたのは15歳の時でした。

きっと赤ちゃんの頃や幼い頃は

「自分がただ存在しているだけで良い」
  
というように、ありのままの存在を回りから受け入れられていたのだと思いますが、私に物心が付いて自分というものを意識できるようになってからは初めての経験でした。

「自分という存在を受け入れてもらった」と感じた時、ものすごく嬉しかった事とその人に対する感謝の気持ちで、心が震えた事を今でも覚えています。

中学3年の頃、髪を染めて短ランとボンタンを着て学校へ行ってました。

短ラン                  

ボンタン

          

(短ラン・ボンタンと言うのはヤンキーの学生がきる変形制服で、中学生だった当時でも時代遅れでしたが、私はマンガの影響ヤンキーに憧れていましたので着ていました笑)

回りでは私以外に誰一人としてそのような格好をしている人はいませんでしたし、勿論、私の親も学校の先生もそれを辞めさせようとしましたが、私はどんなに注意されても嫌な顔をされても決して辞めませんでした。

むしろ、注意されればされるほど、私の髪の色は明るくなっていったのです。

「大人には、オレの気持ちなんてわからない」

そう思っていながらも、そうせずにはいられない気持ちを誰かに解って欲しいと願っていました。

当時の私のとって、訳も聞かれずにただ頭ごなしに叱られたり注意されるという事は自分という存在を否定された。

という事を意味していたので、注意されればされるほどそれに反抗する為に、髪の色が明るくなったり行動がエスカレートしていったりしていたのです。

(この心理は、全ての不登校引きこもりの子供に共通する心理です。親御さんは、そのようなつもりはないのですが、その積み重ねが心の中の、べき、ネバの規範となったり親への不信へと繋がり、思秋期頃に形として現れることが多いです。)
 
  
当時の私の心の状態は、尾崎豊の「15の夜」や「卒業」の歌詞と同じような心境でした・・・。
 
そして、誰か大人に「そうせずにはいられないこの気持ちを解って欲しい」と切に願っていました。
 
しかし、認められる事は決してありませんでした。。。

そんな心が荒れ果てた状態だった時、ある人が私の存在を受け入れてくれたのです。
それは私にとって、とても衝撃的な体験でした。
 
なぜなら、大人から理解される事・受け入れられる事を心では望んでいましたがそれは不可能な事なのだという事は、自分の体験からも身に染みて解っていたからです。
 
そんなある日、母親が、合わせたい人がいるという事で、知り合いの方が沢山来ている集まりへと連れて行かれました。

本当は行きたくなかったのですが、母親の気迫に負けて行くことになったのです。

その日は学校帰りで、短ランにボンタンの格好でしたので母は

「大勢の人が集まってるんだから普通の服をきて来なさい」

と言いましたが、当時の私は親の言うことを聞くような可愛い息子ではなくひねくれた15歳だったので、もちろん反発してそのままの格好で行きました。

そしてそこで、自分では考えられなかったような体験をしたのです。

母親が私にあわせたかった方というのは、ある会社の女社長の方でした。

その方を母から紹介されて、社交辞令で「どうも、始めまして」と私が言った時に、返ってきた言葉が

「はじめまして^^ その格好、カッコいいね!」

「・・・・」

「え?」

このような格好では大人からは認められず、拒絶される事が当たり前だと思い込んでいたので始めは何が起こったのかすらなかなか解りませんでした。

そして、そのような格好をしている自分が大人から受け入れ、認められた事がもの凄く嬉しかったです。

もしその言葉に嘘があったのならきっと私にはわかりました。

本音でそのように言ってくださったからこそ心に響いたんだと思います。

その後、聞いてみました。


「こんな事をお聞きするのもなんですが、どうしてこの格好をカッコイイと思うんですか?」

と訪ねました。

すると・・・

「そういう格好をして学校へ行くと言う事は、勿論先生からは注意されるし、良く見ない同級生もたくさんいるよね?

それでも、その格好をして学校へ行くって凄い勇気だと思うの。

それって私にとっては凄くカッコイイ事だよ^^」

当時の私は、精神的に不安定で常に脅えていました・・・。

正直、先生の目が回りの大人の目がもの凄く怖かったんです。

でも、そうせずにはいられませんでした。

何と表現したら良いのか解りませんが、そうする事でしか自分の存在の価値を見いだせ無かったんです。

そしてその私の事を、一番受け入れてくれないはずの一番自分の気持ちなんてわからないはずの大人が解ってくれた。

受け入れてくれた。

この事が、本当に嬉しくて嬉しくて仕方がなかった事を、今でも鮮明に覚えています。

もしあなたのお子さんが、引きこもっていたり家で暴れたりする事があったり、非行に走ったりと何かしらの問題を抱えていらっしゃるとするのなら、それはきっと

「自分の事を解って欲しい、受け入れて欲しい」

という、サインなのだと思います。

しかし人というのは、自分がされた事のある事しかなかなかできませんからもしかしたらあなたはお子さんの事を理解したり受け入れたりする事ができないかもしれません。

しかしそのような時は、解らなくてもいいんです。
なかなか受け入れる事ができなくてもいいんです。

ただ、解ろうとだけ、受け入れようとだけしてあげてください。

私自身も、「ありのままの存在を受け入れてもらった」という経験を通して、この人の為に変わろうとまで思いましたし、今でもその時の「義」は私の中にあります。

これは、人間関係全般にも言える事ですが、人と(お子さんと)の関係を良いものにする為には、相手の事を理解しようとする事です。

言い方を変えれば、「理解しようとするだけ」でベストの関係を築く事ができます。

私は、この受け入れられたという体験があったからこそ、カウンセラーとして人と関わらせて頂くときに、クライエントの方を受けいれる事が出来るのだとおもいます。

私は、こんな自分の事を受け入れて下さった方の事と、存在を受け入てもらったというこの体験を決して忘れはしないでしょう。

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今野 陽悦

今野 陽悦

【不登校引きこもりを専門とした心理カウンセラー 】 経験者のカウンセラーとして、数多の不登校引きこもりに関する心理カウンセリングを行う。このページではその体験をもとに解決法を綴っている。現在はカウンセラーの他に、複数の事業のオーナーとして活動中。